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アメリカチア留学記|TSUKUBA ALL STAR CHEER

American Cheerleader Study Abroad

アメリカチア留学記

2002年6月より2003年3月まで、
Oregon State University(オレゴン州立大学)でチアリーディングを経験してきました。
このレポートは、アメリカに留学中に書いたものです。
「アメリカのチアの様子を知りたい!」「アメリカでチアをやってみたい!」というみなさんの参考になれば、幸いです。
From YUKI

OSU Cheer Report#1~#20

#1コーチと買い物6月19日(水)

OSU Cheer Head CoachのAmberと一緒に買い物に行きました。ダンスの時に着るお揃いのキャミソール(色はチームカラーのオレンジ色)を購入するのですが、ひとつの店舗に売っているのは、5~6着。チームの女の子は、24人いるので、ウォールマートを5件もハシゴしました。1着の値段は、$5程度の安いものですが、みんなでお揃いで着るといい感じになりそうです。これに黒いパンツを合わせることをCoachは考えているみたいです。8月から始まる新しいチームのために、Amber Coachは着々と準備を進めています。

#2夏のキャンパス内6月20日(木)

今はSummer term(夏学期)が始まる前のシーズンオフなので、Campus内に人は少ないのですが、いろいろな小学生の団体がCampus内でSummer Campをしているのを見かけます。アメリカの大学は、うまくキャンパスを利用していると思います。子供達は、「大学は広くていろいろなものがあって楽しいところ」って思っているのでしょう。アメリカの大学内には、大人も子供も家族連れもたくさん見かけます。一定の年齢層しか見かけない日本の大学とは、何かが違う様子です。

#2 夏のキャンパス内|アメリカチア留学記|TSUKUBA ALL STAR CHEER

#3フットボールキャンプ6月22日(土)

さすがに土曜日の午前中のキャンパスは、ほとんど人影がなくて静かです。と、思いきや、なんだかすごい数のフットボール選手たちが芝生で練習をしています。どうやら、フットボールのSummer Campのようです。近くで見ていたおじさんに訪ねてみると、700人の高校生が参加しているとのこと。How big camp!!

#4Student ID card6月23日(日)

OSUの学生になるとStudent ID cardというものが与えられます。このカードは、顔写真付きでStudent number(学籍番号)が書かれており、いわゆる学生証です。しかし、このカードは日本の学生証とはちょっと違って、多くの機能を持っています。このカードにお金をチャージすると(Suicaと同じ要領)、学内のカフェテリアでの支払いやコピー機の利用に使えるのです!現金を持ち歩かないこの国においては、とっても便利なものです。また、このカードを見せると市内のバスにFree(無料)で乗ることができます。How convenience!!

#5お金で解決のお国柄

アメリカは、何にでもお金の話が出てきます。例えば、入学金や家賃を支払う際に、期日より遅れた場合は、手数料をとられます。おもしろいのは、大学内で行われるテストです。「遅刻した場合は、別の日に受けてもらいます。ただし、手数料がかかります。」と言われます。もし、日本の大学だったら先生や担当の職員の方に叱られた後、「しょうがないなぁ、別の日にやってやるか!」となるところでしょう。怒られない代わりに、お金をとられる、ここはそんな国のような気がします。

#6アメリカでのチアの認知度

Summer termが始まりました。Classが始まる前に、まずはオリエンテーション、登録、testやwelcome partyなどいろいろ行事があります。自己紹介をする機会が多いのですが、“I am a cheerleader of OSU!”と言うと、“How nice!” “Great!” “Excellent!”といった言葉が返ってきます。語学コースのCoordinatorであるCandyさんは、自分の自己紹介の時に、娘さんの写真を見せて「娘はチアリーダーをやっているのよ」と自慢げに話していました。この国では、「私はチアリーダーです。」と自己紹介すると、手っ取り早く自分を理解してもらえて便利です。

#7OSU Summer Camp(1)

7月1日~3日にかけて、OSUのCampusでSummer Campが行われました。これは、OSU Cheerleading coachのAmberが主催するもので、地元の高校生を対象に行うものです。3日間の講習で、参加費は$100。宿泊は各自でホテルを予約するなり、自宅から通うなど、各チームに任せる方法です。ここで得られた収入は、大会に遠征する際の費用の足しになります。スタッフは、コーチとOSU Cheerleader 8名です。私もスタッフの一員に入れてもらうことが出来ました。

#8OSU Summer Camp(2)

キャンプの前の週末、土曜日と日曜日は、コーチの家でキャンプのデモやマテリアルの練習をしたり、打ち合わせを行ったりしました。練習場所は、お庭の芝生です。ここで、オープニングデモの練習も出来てしまいます(なんて理想的なのでしょう!)。Amberコーチと女の子達がダンスの練習をしている間に、コーチの旦那さんと男の子はバーベキューを用意してくれました。この国の人は役割分担がとっても上手なので、みんなが無理がない形で物事が進んでいるような、そんな印象を受けます。

#9OSU Summer Camp(3)

いよいよキャンプが始まりました。スタッフは、毎日お揃いのものを着るように、コーチが「一日目は○○のシャツとオレンジのショーツ、二日目は××のシャツと黒のショーツ・・・」というように、指示をしてくれます。同じものを着ると、私もすっかりOSU Cheerleaderの一員になった気がしました。一緒にスタッフをやっていた何人かは、UCAやNCAのスタッフをやっている人なので、キャンプはとてもスムーズに進みました。

#9 OSU Summer Camp(3)|アメリカチア留学記|TSUKUBA ALL STAR CHEER

#10OSU Summer Camp(4)

私にとって、一番印象的だったのは、ブギーチャンツ(体全体を使って行う、英語の言葉遊びのようなもの)です。日本のサマーキャンプでも、講習の合間に行っていますが、やはりこればかりはアメリカの国民ならではのもののような気がしました。講習で疲れた様子の生徒達も、ブギーチャンツが始まると元気なこと、元気なこと。ブギーチャンツなしでは、キャンプが始まらないという感じです。

#11OSU Summer Camp(5)

キャンプの中で一番Hardだったのは、プライベートコーチングの時間です。発表に使うルーティーンを作る際に、なにやらもめています。「どうしてもめているのか」というのは雰囲気から理解出来るし、「そういう場合は、どう指導したらいいか」というのは経験からいくつかの方法を考えることは出来るのですが、言葉が出ません。どういう表現がチアの指導でよく使われるのかを知らないからです。日本で行っているような指導が出来ず、もどかしい思いでした。きっと、サマーキャンプに来たことのあるアメリカ人やカナダ人のスタッフ達も同じような思いをしていたことでしょう。

#11 OSU Summer Camp(5)|アメリカチア留学記|TSUKUBA ALL STAR CHEER

#12OSU Summer Camp(6)

キャンプが終わると毎日、コーチの家に集まり、夕食です。夕食後は、チアのビデオを見たり、次の日の打ち合わせをしたりしました。それが終わると、男の子達とコーチの旦那さんは2階でテレビゲーム、女の子達とAmberコーチは、いろいろな話で盛り上がったり、アルバムを見て楽しんだり。夜は毎晩、笑ってばかりいました。キャンプスタッフとしてまだまだいけていない自分がいるのですが(当たり前ですよね)、そんなことで落ち込んでいる時間がないといった感じで毎日が過ぎていきました。

#13アメリカの授業

アメリカの大学の授業は、ハードだとは聞いていましたが、本当にハードです。そして、質の高さを感じます。どの授業でも、「○○について、どう思うか」が尋ねられます。そして、「そう思う理由は何か」が尋ねられ、自分の考えを言葉にすることが要求されます。このようなことに慣れていない私は、英語が出来る、出来ない以前に、難しく感じています。しかし、自分の考えを導き出し、他人に説明するスキルはこれから必要となると思うので、いい勉強をさせてもらっているなと感じます。それから、うわさ通りHomeworkが鬼のようにプレゼントされます。多い場合は、ひとつの授業で6つです!!逆の立場から考えると、あれだけの授業の準備をするのは、大変なのではないかと思ってしまいます。

#13 アメリカの授業|アメリカチア留学記|TSUKUBA ALL STAR CHEER

#14リーディング&ライティングの授業(1)

この授業は、いわゆる「読み・書き」を教わります。リーディングでは、いかに的確に、早く要約をつかむかのHow toを教わり、さらに要約の書き方をトレーニングします。ライティングでは、どのように自分の考えを生み出し、構成するかのHow toを教わり、さらに何度もトレーニングします。思い返してみれば、私は、小学校のころから「読み・書き」が苦手な子でした。だから、例えこれが日本語であったとしても、私に欠如している能力です。だから、とてもいい勉強になっています。

#15リーディング&ライティングの授業(2)

さらに、この授業では、近年のコンピューター時代に対応した授業をしています。週3回ある授業のうちの1回は、コンピュータールームで行われます。Nicenetというサービスを利用して、授業を受けている人と先生がコミュニケーションをとれるようなサイトが作られています。そこに、自分の意見を書いたり、誰かの意見にコメントしたりします。いわゆるチャットです。これは、ライティングの練習のひとつです。それから、リーディングの練習のひとつとして、○○をサイトで見つけなさい(例えば、「あなたの国にあるハードロックカフェのサイトを見つけなさい」)という遊びのような内容も行います。

#16リスニング&スピーキングの授業

この授業では、プレゼンテーションの方法を教わります。日本では、このような授業は受けたことがありませんでした。アメリカ人の多くの人が、プレゼンテーション能力に優れているのは、このようなスキルをトレーニングされているからだと感じます。私は、人前で話すことが苦にならない性格なので、この授業を楽しんでいます。そして、自分の話す能力が、まだまだ未熟なのを感じています。スポーツの指導者としても、教師としてもこのスキルは欠かせないスキルなので、がんばりたいと思います。

#17オレゴン

オレゴンに住み始めて、1ヶ月がたちました。住めば住むほど、ここが気に入ってきました。OSUのあるCorvallisは、とても小さな町です。日本の田舎も同様だと思いますが、親切な人が多いし、時間の流れがゆったりとしていて落ち着きます。そんな中にいても、時間に対してかなり貧乏性の私は、「Time is money!」と言わんばかりに黙々と生活しています(苦笑)。約1ヶ月後のTOEFLのテストで550点(CBTの213点)を取得しないと、チアが出来ない状況におかれているので、プレッシャーは続いています。しかし、大木や芝生に囲まれていて景色がいいし、建物が大きくて広々としていて気持ちがいいので、気持ちよく勉強に打ち込めます。このような状況に感謝しつつ、最大限がんばっていきたいと思います。

#17 オレゴン|アメリカチア留学記|TSUKUBA ALL STAR CHEER
夏の間、Raquelと住んでいたアパートです。最上階の角部屋だったので、眺めが最高でした。

#18NCA Summer Camp(1)7月15~17日

OSUキャンパス内でNCAのSummer Campが行われています。高校生約300人、スタッフ12名、アスレチックトレーナー1名の中規模のキャンプです。キャンプは主に体育館内で行われていますが、プライベートコーチングの時間は、各チームが好きなところに散らばって行き(至る所にあるキャンパス内の芝生で)、練習しています。UCAもNCAもキャンプのやり方はほとんど同じだと聞いていましたが、本当に同じです。JCAのサマーキャンプともほとんど変わりはありません。リボンを使って評価したり(最も、これはチアに限らず、アメリカでの一般的な評価方法のようです)、Big Brother & Big Sisterがあったり。ダンスクラスを見たのですが、デモの仕方もJCAで行っている方法と何ら変わりはありませんでした。使っているブギーチャンツまで一緒なのにも驚きました。文化の違いがあるにも関わらず、JCAはアメリカのチアリーディングをうまく日本に輸入していると、改めてJCA初期のスタッフの皆さんの凄さを感じました。

#19NCA Summer Camp(2)

少し違うところと言えば、NCAのオールスター・トライアウトは、1人ずつ前に出て行う方法でした。そして、全体は2つのグループに分かれていました。名前を呼ばれたら、タンブリングをしながら出てきて、ジャンプを3つ連続で行い、その後チアを行います。ダンスは含まれません。見ていると1/3分くらいのチアリーダーが、チアを完全に覚えていなくて、途中で止まってしまいます。2~3回やり直す子がたくさんいたのには、驚きました。映画の「Bring it on」(日本では、「チアーズ」というタイトルで上映された)の中で、トライアウトで間違えて何度もチアをやり直す女の子が出てきますが、あれと全く同じ状況です。しかしながら、みんな楽しそうにやっていました。それと比較して、十分上手なのにナーバスになっている日本のチアリーダーが多いと思います。アメリカ人と比べて、日本人は「完璧主義」な気がします。アメリカのチアリーダーは、とりあえず、どんな出来であれ、誉められると大喜びをします。日本のチアリーダーは、自分達が納得いかないと誉められてもうれしいとは思いません(勿論、自分達でも納得がいく演技が出来て、誉められたときは喜びます!)。この辺りに、文化の違いを感じるこの頃です。

#20NCA Summer Camp(3)

もうひとつ異なる点は、ダンスクラスのときに男性も踊って教えていました。しかも、とても上手でした。UCAとNCAの大会の違いのひとつは、男性がダンスをするかしないかですが、ダンスクラスで男性も踊って教えるというのは、NCAならではだと思いました。8月には、UCA Summer CampがOSUに来ます。こちらも楽しみです☆